Thursday, November 23, 2006

"孤独について"

話は飛びます。ランダムに行きます。中島義道という東大の先生の本です。
私はこの本を読んだときに、いたく感激して、つまり「この人はわかっている」と(何様?)思いまして、思わず手紙を出そうと思ったくらいです。
でもこの人の本を読んでいると、「私もそう思います」的な手紙も嫌うという感じの人なので、やめときました。
徹底的な人間嫌い。でもそれだけの人ならこんな本は出さないはずだし、何かを伝えたいんだろう、と考えてみても、やはりかなりヒネくれた感じがして、露悪的というか何というか。執念深い感じで、人の悪口もとうとうと書いています。そういうことすることで、人に嫌われてもいい、というスタンスなのかな。同時にその裏には、プライドが傷ついてしまったことを根にもっているという、かなり人間的なものがあるわけで、普通の人はそんなカッコ悪い自分をさらないものだけど、さらしてしまうはの単なる性格か、あるいは「孤独」のなせる技なのか、といったところ。

でも、基本のところは何かとてもわかる気がしました。偽善的なものはキライなんだろうな、と。
偽善的なもので何とかなるほど、孤独、寂しさは甘いものじゃないんだ、と。
そのあたりは結構好きです。
それに、あたかも非人間的な人物のようでいて、ちゃんと結婚をし、妻を愛し、普通に社会のなかで生活をしているわけですから。で、そのあり方が逆に究極的な「孤独」を描いていますよね。究極の孤独を感じても、人は破綻することもなく生きていくんだ、ということ。
この救いの無さこそが「孤独」そのもの。それを知っているか、気づかないでいるかによって、人のデリカシーは変わってくるんだ。
私が「さび研」を考えた根本には、そんなデリカシーの問題が実は関わってます。

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